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ANA(全日本空輸)グループと連携した実践的な課題解決型授業を開講

研修の枠組みについて説明を受ける学生

現代教養学部教育学科の授業「人間学習9」(担当:益川弘如教授)を受講する学生らがこのたび、株式会社ANA総合皇冠体育所ならびに全日本空輸株式会社の協力を得て、「仮想空間技術などの情報通信技術は人の学びをいかに変えるか?」についての学びを深め、「航空業界の未来につながる学びの場」を検討、プレゼンテーション提案しました。
本授業は、人間の学習の本質について考え深めるシリーズ科目の一つであり、情報通信技術の高度化において、人の学びはいかに変わりうるのか?もしくは変わらないのか?どのような教育や学習の場が将来展開されうるか?などの問いに対して、学生たちがチームで議論を深めていく内容でした。

授業では、ANAグループの総合訓練施設「ANA Blue Base」の施設にて、客室乗務員や航空整備士の教育?学習の場を見学?体験しました。そこでは、VR技術を活用した訓練環境を実際に手にとって体験したり、実物の機体をもとに設計されたシミュレーター環境などを操作したりしながら、最先端技術の導入によって、本物の場と仮想の場がいかなるかたちで共存しているのかを実感することができました。そこでは、単なる技術習得ではなく、おもてなしの心など、経営ビジョンを共有し深めていくような環境も整えられていました。

VR研修を体験
実機をもとにしたシミュレーター(Maintenance Training Simulator)体験の様子
最終プレゼンテーションの様子

以上の見学?体験活動に加え、学生らは人間の学習?認知の特徴、仮想空間技術で人はどう変わるかに関する基礎皇冠体育を学び、仮想空間技術の学びのメリット?デメリットについて知見を深めました。これら学習成果を踏まえ、学生たちはチームで航空業界の未来につながる学びの場を検討、授業最終日に検討結果をプレゼンテーションし、企業側から数多くの講評をいただきました。

◆学生らが考案した「航空業界の未来につながる学びの場」提案一覧
?新技術に向け、チームワークを大切にした学びの場の提案
?仮想空間技術と従来の学習方法の併用について
?もてなす喜び、もてなされる感動を
?仮想空間技術を活用した専門的な仕事に興味?関心を持ってもらう仕掛け
?ANAにしかない施設を活用して?ひとり残らず体験?学習できる社会へ?
?整備士の仕事を知ろう!?ANA体験型学習?
?障害者のためのICT活用

◆ANA Blue Baseを見学?体験した学生の声
?ANA Blue Base を訪問し、技術が進化し時代が変わっていく中で効率的に効果的に学ぶ方法を追求するANAの進化し続ける姿を学びました。全てを機械に頼るのではなく、人の力と技術の力を合わせて、あらゆる事例を想定し、最善を見つけ出すから能力を育てている点がとても素敵だと思いました。その一つ一つの経験が安全で快適なフライトに繋がっているのだと感じました。
?お客様の命を預かるお仕事として、緊張感を持って整備や保安等の訓練を行っていることを改めて実感しました。訓練の中でVRやシミュレーターを使用していることを知り、時代の変化に伴い、訓練をアップデートしていることにも感銘を受けました。
?コックピットのシミュレーションの席に座って体験したり、VRや最先端技術を使いながら飛行機に乗って訓練したりと1日で多くの貴重な経験をさせて頂きました。コロナ禍でなかなか思うような大学生活を送れなかったのですがこのような機会を下さり一生の思い出ができました。

(教育学科 教授 益川弘如)