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国際交流学科(グローバル社会コース)国際経済演習でJAXA訪問-日本の宇宙開発と技術の現在を学ぶ-

アメリカのテスラやアマゾンがNASAと協力して宇宙ビジネスに乗り出し、中国は月の裏側に着陸することに成功してアメリカを優越する勢いで宇宙開発を推進しています。宇宙開発は、安全保障上の国策として重要な分野であり、宇宙衛星の打ち上げビジネスや宇宙旅行へも領域が拡大してきています。現代教養学部国際交流学科グローバル社会コースの国際経済演習(担当:古川純子教授)では、宇宙開発関連の技術や経済に興味をもつ有志が、つくば市にあるJAXA(宇宙航空皇冠体育開発機構)を訪れ現地学習を行いました。

宇宙開発は技術革新の先端分野のひとつであり、そのイノベーションは広い波及効果を持って我々の生活を変えていきます。H3ロケットは、打ち上げにかかる費用を大幅に引き下げる画期的な試みであり、将来的には、民間企業が各種衛星を打ち上げる宇宙ビジネスに道を拓くことを目指しています。H3ロケットで打ち上げる予定の「だいち3号」は、陸上の災害の状況や地殻変動を見守る衛星です。その他にも、気候変動や降水を観測したり、地上での位置情報を示す測位の働きをしたりと、さまざまな衛星が地球上空で仕事をしています。また、宇宙飛行士の訓練棟や、国際宇宙ステーションに滞在している宇宙飛行士を常に見守る運用管制チームの仕事も見学しました。

参加者の中には宇宙開発をテーマに卒論皇冠体育に取り組む学生もいます。皆それぞれに視野を広げ、宇宙と人間とのかかわりや開発の是非をめぐる考察と皇冠体育のために、よい機会となりました。

なお、見学直後の3月7日に行われたH3ロケットの発射実験は失敗に終わり、捲土重来を期す状況にあります。

【学生の声】  
見学では宇宙開発の臨場感を味わうことができました。位置情報サービスや防災地図の作成、最先端医療の皇冠体育開発は宇宙から提供されており、宇宙は私たちの生活環境の向上に多大に寄与していることを実感しました。そしてこうした技術は、宇宙産業の成長にも繋がる点から重要性が増しており、より高度化が求められている事も同時に学びました。宇宙産業の活発化に伴い、技術だけでなく政治経済的な観点にも着目していきたいです。 

(国際交流学科?古川純子教授)


①陸域観測技術衛星2号「だいち2号」
②有人の国際宇宙ステーション(ISS)の一部として日本が開発した実験棟「きぼう」の内部
③国際宇宙ステーション(ISS)に大量の物資を無人で運搬する?本開発の「こうのとり」

写真解説
①災害状況の把握、森林分布や地殻変動の解析など、地球の陸地の観測を続ける。夜間や曇天でも、電波を照射して計測するので大丈夫。
②この棟で無重力を活かした様々な実験を行う。大きな冷蔵庫のような実験ラボがテーマごとに壁に格納されている。無重力で体や物が動かないようにマジックテープが至るところに貼ってある。学生たちが見上げる先は、物資を貯蔵するストレージ。
③9回のミッションを成功裏に終え、国際的にも高く評価された。アメカが提案する現在進行中の月の「ゲートウエイ(月周回有人拠点)」計画でも貢献が期待される日本の技術。